健康経営

職場でのハラスメントの原因と種類・対策を徹底解説

2022年7月21日

2020年ハラスメント防止法が施行され、2022年4月1日から中小企業を含む全企業が「パワハラ防止法」の義務化対象となりました。

今後、よりハラスメントに対する対策が各企業で必要になります。

今回は企業のハラスメント対策の取り組みに役立つ、職場でのハラスメントの原因と種類・対策を徹底的に解説します。

目次

職場のハラスメントの現状・原因・リスクについて

現在ではハラスメントの多様化が進み、さまざまな種類のハラスメントが存在し複雑になっています。多様化するハラスメントに対し、企業側も複数の対策が必要です。

ハラスメントの定義

ハラスメントとは、「嫌がらせ」「言動によって相手を不快にさせること」を示します。

例え悪気がなくても、受け取った相手が不快に感じればハラスメントになりかねないため、「どこまでがハラスメントなのか」と疑問に思われる方も多いでしょう。

「これぐらいなら大丈夫」と思って言った事でも、相手を傷つけてしまう可能性もあります。ハラスメントの考え方が難しいのは、受け取り方の価値観によるところもある部分です。

厚生労働省は、ハラスメントの中でも最も一般的な「パワーハラスメント(パワハラ)」について、下記のように定義しています。

「職場のパワーハラスメントとは、職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。」

「客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません」とも記載されています。

「業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正」な指示・指導であれば、パワハラには該当しないということです。

従業員からハラスメントの訴えや相談を受けた際には、この定義をよく理解した上で、事実確認を行う必要があります。

参照:「ハラスメント基本情報」ハラスメントの定義あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト- (mhlw.go.jp)

職場のハラスメントに関する実態

職場でのハラスメントに関する実態では、パワーハラスメント(パワハラ)の相談件数が年々増加しています。都道府県労働局等への相談件数は、平成19年から約3倍増加しており、9万件程の相談が寄せられています。

その背景には、パワーハラスメントの数が増えただけでなく、相談しやすい環境になってきたことや、管理職の意識、従業員の価値観の変化が挙げられます。

かつての日本の雇用体系は、終身雇用・年功序列をとっている企業が多く、会社の命令は絶対と思わせることもありました。

現在は転職やフリーランスといった働き方の多様化が進み、一つの会社に固執する観念が以前より無くなりつつあります。またメディアで過重労働で起きた事故などが取り上げられ、従業員にとって風通しのある働きやすい職場づくりを行う企業も増えてきたため、管理職の意識や従業員の価値観も変わってきています。

さらに女性の社会進出の増加により、マタニティーハラスメントも注目されています。セクシュアルハラスメントに次いで、婚姻、妊娠・出産等に関するハラスメントの相談が多くなっています。婚姻、妊娠・出産することで上司などから今の部署では働けないだろうと判断され、本人が望んでいない配置転の事例があります。

参照:データで見るハラスメント|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト- (mhlw.go.jp)

職場でハラスメントが起こる原因

次に、職場でハラスメントが起こる原因を4点ご紹介します。

個人の意識差と無意識の偏見

ハラスメントは、悪気がなくても受け取った相手が不快に感じれば成立します。

この点に個人の意識の差と無意識の偏見が考えられます。「これぐらいなら言っても大丈夫」「出産したら今より仕事ができないに違いない」といった個人の思い込みや偏見により、悪意がなくても傷つけてしまう事があるためです。

マネジメント能力の不足

上司のマネジメント能力の不足により、部下に過度な要求を行ったり、感情的に怒ってしまったり、適正に評価することができなかったりといった環境は要注意です。

適切なマネジメントが行われないまま過度な叱責が続いていると、部下の側もストレスを感じやすくなり、ハラスメントへ繋がりやすくなるためです。

又、上司のマネジメント能力が不足していると認識されて信頼度が低下すると、部下からのハラスメントに繋がる可能性もあります。馬鹿にしたような態度を取られたり、無視されたりといった行為を指します。

職場のコミュニケーション不足

コミュニケーション不足によるデメリットは、仕事が効率的に進まないだけではありません。誤解や不満を招きやすくなったり、お互いの考え方や価値観を理解できずに自分の偏見や考えを押しつけやすくなるためです。

風通しの良い職場環境にすることで相談しやすい雰囲気が生まれ、ハラスメントやメンタルヘルスの改善にも繋がります。

ストレスを感じやすい職場・労働環境

ハラスメントが起きる理由には、個人の意識だけでなく、組織風土や職場環境にあることも多いです。

達成不可能な高い目標を設定したり、責任者に実質的な権限を与えすぎたり、閉鎖的な環境では、ストレスを感じやすくなります。

その結果、お互いを尊重する気持ちが薄れ、ハラスメントが起きやすくなってしまいます。

職場のハラスメントの影響・リスク

それでは、職場のハラスメントにより起こる影響やリスクには、どのようなものがあるのでしょうか。

職場環境の悪化による生産性の低下

ハラスメントが原因でストレスフルな状況になることで、従業員のモチベーションが下がったり、精神的に辛くなりメンタル不調を患うケースも考えられます。

カナダ・トロントの「依存症・メンタルヘルス研究センター」(CAMH)のキャロリン デワ氏らの研究では、適切なメンタルヘルスのケアを行わずにいると、33%も生産性が低下することが明らかになっています。

中小企業においてはハラスメント相談窓口の設置が、大企業は加えてストレスチェックも義務となります。その上で相談窓口を有効活用し、メンタルヘルスケアの対策を強化することは、生産性の向上などのメリットにも繋がります。

参照:うつ病が生産性を低下 半数がメンタルケアの必要を認識していない  一般社団法人 日本生活習慣病予防協会

退職者の増加による人材不足

ストレスフルな環境が続くと、退職者の増加にも繋がります。

残された従業員は一時的に仕事量が増えることも多く、以前と比べると思うように仕事ができないストレスを抱えやすくなります。

その結果、精神的にも肉体的にも無理をしてしまうことも考えられます。

企業イメージの低下と採用コストの増加

ハラスメントの被害者から、損害賠償請求などの民事責任や刑事責任を問われると、企業イメージの低下や会社の信用に繋がります。

その結果として採用に人が集まらない、内定を出しても断られることが増えると、採用コストの増加にも繋がります。

企業イメージの低下と売上の低下

ハラスメントの事例がメディア等で取り上げられてしまうと、消費者の企業イメージも低下します。

その結果、不買行動などによる売上の低下に発展する恐れがあります。

損害賠償責任等の法的リスク

企業には使用者責任があるため、従業員がハラスメントによって損害を与えた場合、被害者に対して損害賠償責任を負います。「個人間のトラブルのため会社には関係ない」といった考えは通用せず、法的責任が問われることもあります。

職場で問題になりやすい代表的なハラスメント一覧

一般社団法人日本ハラスメント協会では、ハラスメントの種類は30種類以上に及ぶと提言しています。

2022年現在では、セカンドハラスメント、テクノロジーハラスメント、スモークハラスメント、終われハラスメント(オワハラ)、レイシャルハラスメントなど多様な種類のハラスメントが存在しています。その中でも職場で問題になりやすい代表的なハラスメントについてご紹介します。

パワーハラスメント(パワハラ)

パワーハラスメントは、相談件数が最も多く、職場で起こる代表的なハラスメントです。

厚生労働省では、職場のパワーハラスメントを職場において行われる①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるものであり、①から③までの3つの要素を全て満たすものと定義しています。

客観的にみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、該当しません。

参照:ハラスメントの定義|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 (厚生労働省)

具体的なパワーハラスメントの被害として、プレッシャーを与える精神的な攻撃やいじめが多く、個人や能力を否定するような言動役職や地位を振りかざすような言動第三者の前で叱責されたなどが挙げられます。

また、パワーハラスメントの一種にリストラハラスメント(リスハラ)アルコールハラスメント(アルハラ)があります。

リストラハラスメントは、望まない部署への異動を命じたりして嫌がらせ行為を行い、自主退職に追い込むことを示します。

アルコールハラスメントは、飲酒を強制的に強要することです。どちらも上下関係が影響し、職場において深刻な問題となっています。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

セクシャルハラスメントは、「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」により、労働者が労働条件について不利益を受けたり、就業環境が害されることと定義されています。

さらに、セクシャルハラスメントは対価型セクシャルハラスメント、環境型セクシャルハラスメントに分類されています。

対価型セクシャルハラスメント

従業員が性的な言動や要求に対して拒否や抵抗をしたことで、迷惑行為、不当解雇、降格、移動など客観的に見て不利益を受けることをいいます。

上司から性的な要求を受け、断ったことで遠くの部署に配置転換させられるなどのケースがあります。

対価型セクシャルハラスメントは、職場で優位な立場の人が加害者になることが多いため、パワーハラスメントにもあたります。

参照:対価型セクシュアルハラスメント|ハラスメントの類型と種類|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト(厚生労働省)

環境型セクシャルハラスメント

従業員の意に反する性的な言動を受け、職場環境に苦痛を感じ、従業員の能力発揮に重大な悪影響が生じるなど、就業する上で見過ごせない程度の支障が生じることと定義されています。

はっきりした不利益を伴わなくても、性的な言動が繰り返されることで、従業員が環境を不快と感じ、仕事の能力が発揮できなくなった場合に該当します。

プライベートな事や恋愛経験を執拗に尋ねたり、性的な話題を出すことは環境型セクシャルハラスメントです。

参照:環境型セクシュアルハラスメント|ハラスメントの類型と種類|ハラスメント基本情報|あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイト(厚生労働省)

モラルハラスメント(モラハラ)

モラルハラスメントとは、モラル(道徳や倫理)に反する嫌がらせを指します。

言動などによって個人の尊厳を侵害し、精神的な暴力によって相手にダメージを与える行為全般を指します。強い口調で追い詰める、監視する、自分の非を認めない、無視する、人格を否定することが該当します。

モラルハラスメントは、パワーハラスメントと並んでメンタルヘルス不調の原因となることの多いハラスメントです。

パワーハラスメントと違う点は、職場に限定されない点です。

職場だけでなく、家庭で起こる場合が代表的です。親、恋人や配偶者、教師や同僚、上司など、生活における人間関係全般が対象となります。

また、加害者は加害者意識が低く、そのため、加害者は被害者だけに態度を変えるケースが多いことから、周囲が被害者の悩みに気づきにくい場合があります。

関連記事:職場でのモラハラの具体例とリスク、防止のために企業がすべきことを解説

職場でのモラハラの具体例とリスク、防止のために企業がすべきことを解説

妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメント

男女雇用機会均等法第11条の3及び育児・介護休業法第25条では、職場における妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントについて、事業主に防止措置を講じることを義務付けています。

引用元:職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました!(厚生労働省)

具体的にどのようなハラスメントがあるか、見ていきましょう。

マタニティハラスメント(マタハラ)

妊娠・出産したことで上司・同僚から嫌がらせを受け、妊娠・出産した女性従業員の就業環境が害されることと定義されています。

近年、女性の社会進出により妊娠・出産してからも子育てしながら働き続ける女性が増加しています。

妊娠や出産・育児を機に、会社を辞めるように迫られたり、妊娠や育児を理由に休むことに嫌味を言われる場合が該当します。

パタニティハラスメント(パタハラ)

パタニティハラスメントとは、育児のために休暇や時短勤務を希望する男性社員が嫌がらせを受け、就業環境が害されることと定義されています。2022年4月より育児介護休業法が改正され、来年には育児休暇の取得状況の公開が義務付けられるようになりました。

男性の育児休暇を推奨している企業も増えてきましたが、企業によって温度差があります。

男性従業員における育児休暇取得の制度があっても実際は取りにくい・取った場合の仕事への影響が大きいことが考えられます。

パタニティハラスメントが起こる一番の要因は、男性は育児よりも仕事を頑張るべきという考えが根強くあります。実際に男性が育児休暇なんて考えられなかった時代もありました。

そういった背景もあり、まだまだ男性の育児休暇取得への理解が進んでいないと考えられます。

ケアハラスメント(ケアハラ)

ケアハラスメントは別名介護ハラスメントと言われる通り、介護関係で起こるハラスメントです。

ケアハラスメントの対象者には2通りあります。働きながら介護を行う従業員と、仕事として介護をするケアワーカーです。

従業員の場合、上司や同僚などから言動などで嫌がらせをされ、出世コースから外されたり、介護が理由で休む事に嫌味を言われたり、配置換え・降格を迫られるなどの一例があります。

ケアワーカーの場合、機嫌を損ねた高齢者から暴力を受けたり、高齢者の家族から無理な要求を言われたり、威圧的な態度を取られるといったことが該当します。

日本は高齢化社会が進んでおり、介護の問題に直面せざるを得ない状況です。ケアハラスメントへの対策は今後より必要となってきます。

ジェンダーハラスメント(ジェンハラ)

個人の意志に沿わず男らしさ・女らしさを強要することをジェンダーハラスメントと言います。

一般的には、「女のくせにそんなこともできないのか」「男なのにお酒が飲めないのか」など性別で決めつけてしまうことなどが該当します。

同性愛者などを含むLGBTによる差別、採用の条件が男女で異なる、男女雇用機会均等法に反し人員配置に男女いずれかを優先させる扱いも、ジェンダーハラスメントの一種となります。

スメルハラスメント(スメハラ)

スメルハラスメントとは匂いに関するハラスメントであり、意図的でないことがポイントです。

気づかないうちに相手を不快にさせ、当事者に注意することで逆に当事者を傷つけてしまう可能性があります。

スメルハラスメントの原因には体臭、香水、柔軟剤、口臭、喫煙などが挙げられます。

非喫煙者にとってたばこの匂いは苦手な人も多く、不快感を与えます。自分で気づいたときには周りへの配慮を心がけましょう。

時短ハラスメント(ジタハラ)

行政上定義はされていませんが、ハラスメントの一種に時短ハラスメントがあります。

企業が労働時間を短縮すること自体は適切なマネジメント管理になりますが、時短ハラスメントとは、種々の対策を講じず一方的に残業禁止を求めることを言います。

この概念が生まれた背景には、近年の働き方改革の推進、長時間労働による過労死の増加があります。

従業員の仕事量を考慮せずに残業禁止とだけ通告した場合、従業員は自宅に仕事を持ち帰らざるを得なくなり、従業員の負担軽減には繋がりません。

職場でのハラスメント防止のために企業が取り組むべき対策

厚生労働省のホームページにハラスメント防止のために、企業が取り組むべき対策をまとめた「パワーハラスメント対策導入マニュアル」が公開されています。

令和2年度に厚生労働省が実施した「職場のパワーハラスメントに関する実態調査」によると、従業員規模の小さい会社ほどパワーハラスメントに対する対策が進んでいないことが明らかになりました。

参照:令和2年度厚生労働省委託事業職場のハラスメントに関する実態調査報告書

このマニュアルは、パワーハラスメント対策に取り組む企業が参考にできるよう取組のポイントを解説していますので、これから対策を始める企業の方にもおすすめです。

①トップからメッセージを発信する

企業のトップや事業主からパワーハラスメントは、全従業員が取り組む重要な会社の課題であることを明確に発信することが大切です。組織の方針を明確化させ、従業員のハラスメントに対する理解を浸透させることで、パワーハラスメントを受けた従業員やその周囲の従業員に対し、問題点の指摘や解消に関して発言がしやすい環境を作ることができます。

マニュアルにメッセージのひな形が用意されているので是非ご活用ください。

②ハラスメントに対処する際のルールを明文化する

労働協約や労使協定において、ハラスメントを行った際の罰則規定の適用条件や処分内容、相談者の不利益な取扱いの禁止などをルールとして具体的に明文化させることで、従業員の理解も深まります。

就労規則を変更する場合は組合などを通し、従業員へ説明会やセミナーなどを行い周知させる必要があるのでご注意下さい。

③ハラスメントの実態を把握する

職場の実態を把握するために従業員を対象にアンケート調査を作成します。アンケート調査を行うことで、パワーハラスメントの有無や従業員の意識を把握することができます。さらに、職場でパワーハラスメントについて話し合う機会を作ることができ、働きやすい職場環境について皆で考える貴重なきっかけにもなります。

また、パワーハラスメントに対する対策を実施した後に再度アンケートを行う事で、効果検証に繋がります。マニュアルには事前調査、事後調査を含めたアンケート調査の内容が掲載されていますのでご参考ください。

アンケート調査実施後は、調査内容を従業員へフィードバックすることが大切です。

調査によりハラスメントが報告された際は原因を究明し、「3.7. 再発防止のための取組」に記載されている「職場環境の改善のための取組」を検討しましょう。

④研修等を通じて学習機会を設け、教育する

ハラスメントの研修は、必ず全従業員に学習機会を設け、定期的に継続して知識向上を行うことが望ましいです。管理監督者と一般従業員を分け、それぞれの立場に沿った研修内容を行うことが効果的です。

研修の実施方法は、マニュアルに管理監督者向け・一般従業員向けの自習用テキストなどが掲載されています。他にも、厚生労働省「あかるい職場応援団」ではハラスメントの動画やオンライン研修講座を無料で利用することができます。

社会保険労務士等の専門家に、講師を依頼する方法もあります。ポスターを用いた啓発やハンドブックなど資料の配布、相談窓口の案内など研修以外の取り組みにも力を入れるとよいでしょう。

⑤ハラスメント防止の方針・対処を周知する

ハラスメントに対する継続的な従業員への周知が大切です。周知の方法としては、トップや人事部門、組織長から従業員への発信、相談窓口の案内、ポスターなどが挙げられます。従業員の意識を高め、窓口の存在や取り組みを知ってもらう必要があります。取り組みの実例として、相談窓口の連絡先を書いた名刺サイズの携帯用 カードを従業員に配布している例もあります。

⑥ハラスメント対策窓口を設置する

従業員が相談しやすい相談窓口を設置し、できるだけ初期の段階で気軽に相談できる仕組みを作る必要があります。相談窓口は内部相談窓口・外部相談窓口に分かれます。

内部相談窓口とは、社内のコンプライアンス部門の担当者や産業医、労働組合、人事労務担当者が主に窓口を担当します。

外部相談窓口では、弁護士や社会保険労務士、ハラスメント対策のコンサルティング会社や、メンタルヘルス、健康相談、ハラスメントなど相談窓口の代行を専門に行っている企業が窓口を担当します。内部相談窓口と外部相談窓口の両方を用意することで、様々な事態に幅広く対応することができます。

相談手順としては、相談窓口で一時対応を行い、事実関係を確認し、措置を検討します。

内部窓口でも、男女共含めた複数の担当者を選任すると良いでしょう。従業員の人数が少なく複数の担当者を選任できない場合は、外部相談窓口の力を借りて、社内の担当者と連携できる体制を整備しておくこともおすすめです。相談者から「死にたい」などと自殺を暗示する言動があった場合には、産業医などの医療専門家に相談を求める事も非常に大切です。

⑦ハラスメントの再発を防止する

ハラスメントの再発を防止するためには、継続して予防策に取り組むことが必須です。

具体的には、継続研修の実施や事例発生時のメッセージ送信、管理職登用の際に部下と適切に指導・育成・コミュニケーションできる人材かどうかを条件に含むなどの対策があげられます。

ハラスメントが起きた際、当事者を処罰するだけでは同じ違反が繰り返されます。

その後の職場が相談者にとって、安全で快適な環境となっているか、当事者が同様の問題を起こすおそれはないか注意し、再発防止に取り組みましょう。

参照:パワーハラスメント対策導入マニュアル

ハラスメントの「外部相談窓口」には、メンタルケアを含めたオンライン相談ルーム ハワユ

ここまで、職場でのハラスメントの原因と種類・対策について解説してきました。

ハラスメント防止のために企業が取り組む対策もご紹介しましたが、この内容は「パワハラ防止法」の義務にも繋がっています。

2022年4月に中小企業も義務の対象へ拡大されていますが、しっかり対策はされていますか?

4つある義務の2つ目には、「相談(苦情を含む)に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備」が含まれています。

弊社が提供するオンライン相談ルーム ハワユでは、パワハラの相談だけでなく、メンタルケアも含めた外部相談窓口としてご利用頂けます。

下記2点の内容を、LINEを通してご利用頂けます。システムの導入・インストールやIDの付与も不要ですので、これからパワハラ相談窓口やメンタルケアの外部窓口を導入される企業様にもおすすめです。

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この記事を監修した人

bon

産業保健師として働く人たちの健康を支えながら、職場環境を良くするために日々奮闘中。
これまでは病棟看護師や健診センター保健師として約10年間の経験を積んできました。産業保健師になってから、心理カウンセラーとメンタルヘルスの資格を取得。好きな言葉は、縁の下の力持ちです。

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