なかなか寝付けない、途中で何度も起きてしまう・・現代を生きる私たちにとって、睡眠のトラブルはついて回るものといっても過言ではないのではないでしょうか。特にリモートワーク中は、寝る直前まで仕事をしてしまったり、スマートフォンで情報を調べたりといったこともあると思います。
今回は、働く人のストレスや悩みの相談に乗ってきた産業保健士による睡眠トラブルの簡単な説明と、今夜から始められる簡単なワークをご紹介していきます。
目次
不眠症とは?
睡眠トラブル(寝つきが悪い、途中で目が覚めてしまう、朝早く目が覚めてしまう、熟眠感が得られない)が1ヶ月以上続き、日中の疲れや意欲低下・集中力の低下などの不調が出てしまうことです。
日中の疲れが出なくとも睡眠トラブルが出ていた場合は早めの対策を取っておいた方が良いでしょう。
不眠症の原因は2パターン
体の病気により睡眠の質が低下している場合や、ストレス・精神的な病気、日常生活の乱れなどが原因の場合もあります。
体が原因の例として、花粉症や喘息、頻尿、湿疹、レストレッグレス症候群など。その場合、まずは体の原因にアプローチする必要があります。
一方で、ストレスや精神的な病気、日常生活の乱れについては次のワークを試してみましょう。
ストレスから来る睡眠障害のワーク
1 生活習慣の改善
朝
良い覚醒は、良い睡眠を促すと言われています。
日中
・日中はなるべく体を動かす時間をつくる
・夕方以降のカフェイン(緑茶や紅茶、コーヒー)は避ける
日中も、睡眠を意識して過ごすことをおすすめします。
就寝前
・寝る1時間前はPC/スマホ/TVをみない
・寝る前に簡単なストレッチを取り入れる
・寝る90分前までにお風呂に入る(40度のお風呂に15分目安)
・歯磨きは寝る30分〜1時間前までに
寝る前の1時間は、スマホやTVをみる代わりに簡単なストレッチを取り入れてみましょう。
お風呂は寝る直前よりも、90分前までに入っておくのがおすすめです。お風呂に入るのが難しい場合は足湯で温まるだけでもOKです。
2 睡眠の専門家に相談
生活習慣の改善をしても中々症状が変わらない場合は専門家に相談しましょう。睡眠の専門家は、睡眠外来や心療内科があります。原因やクリニックによって治療法は異なりますが、睡眠薬や認知行動療法、カウンセリングなど様々です。
睡眠薬は依存することを心配される方が多いですが、最近の睡眠薬は依存性が少ないものが多く出てきています。眠れない期間がずっと続くことによる影響の方が大きいため、まずは早めに専門家へ相談することがおすすめです。
保健師のReal Voice
仕事量が多いといった理由で、物理的に睡眠時間が取れない方も要注意です。初めの方は疲れてすぐに眠れることが多いですが、短時間睡眠が続くと睡眠の質が徐々に低下していく可能性があります。
業務量の調整は難しいかもしれないですが、可能であれば早めに睡眠時間を確保できるよう、上司や周囲へ相談してみることをおすすめします。